バポの話 スニマンアラム編その2

☆プナプナ13号 (2004/10/19発行)


普通の雨はもちろん台風地震と、9月からの火曜日は悪天候率ほぼ100%である。

今日はバポの教え方について。
私は彼にトペンを習いに行った。
初めてのトペンである。
もう、すごくすごくがんばらないと・・・と覚悟を決めていた。
毎日熱い稽古だ、きっと。
そう思っていた。

ところが・・・である。
全稽古時間数のうちバポが直々に教えてくれたのはたぶん10%くらいだろう。
残りの90%は全部ひとり稽古だった。

バポは「教えない人」だった。というと語弊があるが、とにかくレッスン時間を何時から何時までと決
め、その間は先生が前に立って踊り、振りを頭から順に少しずつ進めて行く、
生徒は後ろでそれを真似するという従来型の教え方ではなかった。

ではどんな風に進めていったのか。
まずついた日の夜。
バポに「こども。ちょっと来い。」(なぜか私は『こども』と呼ばれていた)
バポの部屋の裏側の棟に呼ばれていくと、壁に一面仮面が飾ってあり、
それを見せたあとここへ座れと言われた。

で、アルサウィジャヤという演目の頭の部分を少しやって見せ始めたので、一緒にやろうとしたら
「あっ!!いかん。やるな。見てろっ」
と叱られた。
その優雅な動きに見とれていると
「ほれ、やってみろ」
1回しかやってくれないのにわかるわけないじゃん、と思いながらも
思い出し思い出しやっていくと
「あっ!強すぎるっ」
そうか。
もう一回やる。
まだ強すぎる。
もう一度やってくれる。見る。やる。ダメだし。
4,5回やってやっとすこーしやってることがわかってきた頃に
「終わりだ。もう寝ろ。」

次の日の朝。
(今日は何時から稽古するのかなあ。聞いてみよ。)
「バポ、何時からやりますか?」
「まずはムシク(音楽)だ。」
すみに置いてあるティンクリックで主旋律らしきものを叩いてくれる。
「おまえもやれ。」
やる。
しばらく一緒にやっていたらバポは立ち上がって自分の部屋へ行ってしまった。
一人でやる。
やっているうちにこれで正しいのかわからなくなってくる。
覚える前にバポがいなくなっちゃったから。
はあ~。
前途多難。

でもこの日は午後しばらく、バポが口三味線うたいながら自分で踊って見せてくれて嬉しかった。
見てろ。やるな。というから必死。
だって何回もやってくれないんだもん。
もうちょっとやって欲しいなあ、思った頃にぷつっとやめて、「とにかく音だ。」と言い残し自分のやることに帰っていく。
カセットなどないのでバポの口三味線を思い出しながら一人でやるけど全然できない。
はあ~。
ためいき。

つづく…。

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