久々にこういう気持ちを味わった。
この気持ち、前にもどこかで感じた事がある。
いつだったかな…。
これだ。
80年代終盤の芝居、子供の領分ー金属バット殺人事件ー。
(クセックACTが核になって作られたシアター・プラン上演)
憧れの大角啓子さんが出ていた。
これはせりふを「音」として完全に無機物化していた、観ててものすごく疲れる芝居。
だけど、本がいいのと役者が力ある人ばかりなので終始強い引力で引っ張られ続け、
最後には面の皮までひっぺがされる衝撃が待っていた。
この時の衝撃は20年以上経った今でも忘れる事ができない。
このひっぺがされ感が「黒衣の僧」にはあったのだ。
ダンスでこんな痛い思いをするとは思いもよらなかった。
ラストシーン
黒衣の僧の足下に息絶える「病んだ医者」とそれに対峙する「貞操な娼婦」
その間を行き来する人々。
怖かった。
平山さんのダンスとは好対照の舞台だった。
平山さんのテーマは自己に向けるベクトルから発するもの。
Noismはより社会的な広がりと関係性を持ったテーマ。
まず、キャラクターを持った登場人物がいる。
これが面白い。まるでバリ人の世界観を表したかのようだ。
「怖がりの闘牛士」「飛べないジゼル」「2丁目の王子」…etc.
ダンスでありながら演劇的な作り方をしていてとても面白かった。
そして、そのダンスが身体が、素晴らしい。
プロフィールを見ると…。
やっぱりバレエだ。ためいき。
このカンパニーの場所が新潟だってことにジェラシーを感じる。
稽古日で観られなかったがもう一度観たかった。
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- 2009/12/23(水) 23:59:59|
- ダンス
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