北村想作「アチャコ」と暁天講座

年末に飛行機の中でダダクサに「おくりびと」を見た。
広末涼子のせいだ。
あ~あちこちにオシ君や私の体験とかぶるエピソードがちりばめられてんのね~
でもピロスエが~~~。
数ヶ月後アカデミー賞を取った。

稽古前に暁天講座のチラシをぼぉっと眺めてた。
と、突然ある箇所に釘付けになった。

「おくりびと」のタイトルからわざわざ原作者の名前を外してもらった人がいて
その理由が、一番大事な主題を削除されてたからだ。という下りだった。

納棺夫日記という本を書いた「青木新門」さんというお方だった。
(ふーん。普通アカデミー賞取った映画のタイトルに自分の名前が入ったら舞い上がって喜ぶところ
このお方は最後まで自分の名前が出る事を拒んだ。主題部分が完全削除されてるからという理由で。
ものすごくまっとう。どういう方なんだろう。)と強く興味を持ち、5時起きして暁天講座に出かけた。

タイトル「後生の一大事―映画『おくりびと』によせて」 
私は納棺夫日記を読んでいないので、映画で描かれていなかった、しかも青木さんが
一番アピールしたかったこの本の主題「後生の一大事」ってどんなものなのか知りたかった。

青木氏は大変に素敵な人だった。
お話もお上手。さりげないユーモアをちりばめてしかもわかりやすい言葉で進めていく。
人の死にゆく様に立ち会う、立ち会わせる。若い人に。
生と死は一体でつながってる。その実感。

あぁ、それって昨日見た芝居だよ。
「北村想作 アチャコ」
一昨日たまたま想さんのポピュリズムを読んでいたら
「今回の芝居は エログロナンセンス」と書いてある。行かなきゃ。
大好きなジル豆田も出るし。
世界コスプレサミットを横目に雨の中七つへ観に行ったのだ。
これが昭和の人にはすごく面白かった。
そんなにエログロでもなかった。ちょっとお下品なところが巧い。
ひとえに本の力、役者の力、演出の妙でありましょう。

この芝居を観てて感じたのはエロスと死はつながってるって事だった。
強烈なエロスの中、ひそんでいる死。
ベタな言い方だけどひとことでいうとこうなる。
でも、すごく強く感じたのだ。

青木さんのお話を聞いていて昨日の舞台がよみがえった。
つながっている。

青木さんのお話、彼は単に人の死から目をそむけるなと言う事が言いたかっただけではないと思う。
すごく一生懸命聞いていたけど「後生の一大事」ってどういうことなのかわからなかった。
一日ずっと考えていた。

話の中で青木さんが宮沢賢治をリスペクトしている事を知り、
(ああ、だから脚本家は映画の中でモックンにチェロを弾かせたんだな)と思った。

夜、偶然だけどWOWOWで「おくりびと」をやっていた。
きちんと全部見た。



コメント

Pおり

蛆の神々しさ
丁度、先日の新聞にその事が載ってました。

原作では、放置されたご遺体に湧いた蛆が、
キラキラ光っていたとか、そんなような表現があったり(うろ覚え)、
死に対する神々しさを書いていらっしゃった感じでした。

その講座、興味深いですー

近くの者其の1

新聞に?知りませんでした。

はい。まさにその部分が納棺夫日記の主題であるとおっしゃってました。その日から死体に対しての嫌悪感がなくなり、それからは死んですぐの顔のやさしさが見えるようになったって。
15年前にモックンから突然電話があって、自分の写真集の1ページにその文章を使わせてもらえないかとお願いがきてそっからモックンとのつながりができたんだって。ガンジス川でモックンが送り火を流そうとしてる場面の写真で、青木さんは「当時、まだ20代の青年がこの言葉を選ぶその感性に驚いたとも。モックンは蛆の光を感じられる人だったんですね。
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